健康と環境>ピロリ菌検査で胃がんを減らそう！

　「ピロリ菌」という言葉を聞いた事があるでしょう。
胃の出口に当たる幽門を意味する「ピロルス」がその由来です。
胃の中は強い酸性で、とても生き物が生息できる環境ではないため、
胃潰瘍や胃がんの原因がまさか細菌であるとは
誰もが考えていませんでした。

ところが１９８０年代にピロリ菌が発見されて、それまでの常識が
くつがえされたのです。
その後研究が進み、今では胃潰瘍や胃がんの大きな原因はピロリ菌
という事が常識になっています。
このピロリ菌、衛生状態の悪い地域や国の人たちの胃に多く存在し、
先進国ほど少ない事が分かっています。
日本でも戦後間もない頃に生まれた人たちくらいまでは
かなりの割合でピロリ菌を持っていると言われています。
そして、胃潰瘍患者の約８０％以上の人にピロリ菌感染が
認められたという報告もあるのです。

今ではピロリ菌の有無を調べる方法がきちんと確立されていて、
病院で簡単に確認する事ができます。
そして、ピロリ菌が発見されたとしても除菌をする事も
簡単にできます。
普段胃に不快症状がある人だけでなく、無症状の人も
一度ピロリ菌検査を受けてみてはどうでしょう。
胃潰瘍や胃がんになるリスクを大きく減らす事ができます。